Salon’s Voices サロンの声

PEEK-A-BOO 高野 康信さん ディレクター

いいと思うものを提案できるセンスと技術。それがあれば、うまくなれる。

都内で店舗展開する老舗PEEK-A-BOOに務める高野さんは、入社以来、変わることなく同じ職場で実力をつけてきた大ベテラン。仕事に対する一本筋の通った姿勢は、さすが大所帯を率いるディレクター。この仕事を続けていく上で大切なことは何か、説得力のあるお話がうかがえました。

ずっと変わらず、使いやすいから当たり前のようにそばにある

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自然光を感じることができるカットスペース。すっきりとしたデザインのミラーや木製のミニチェストを配し、シャープながら温かみのある空間を作り上げています。

自分で言うのもなんですが、僕はジュニア(アシスタント)時代から仕事が好きで、いつもよく働いていたと思います。立場上できないこともありますけど、自分なりにできることを見つけてね。アシスタントをしていたのは丸3年。以来ずっとPEEK-A-BOOのスタイリストです。

Nobbyを知ったのは入社してから。入ったばかりのころは朱色、それから黒、今は白。「スケルトンタイプが出た」とか「カッコいいデザインが出た」とか、いろんな新製品の話はよく耳にしますが、変わらない使いやすさ、シンプルさがNobbyのいいところですね。スイッチのポジションも複雑じゃないし、持ち手が細すぎるとヘッドが重く感じるけど、全く気にならないし。きっと、よくなかったらとっくに変えていると思うんですよ。自分にとってはNobbyがドライヤーの基準。Nobbyしか道具として使ったことがないし、これしか知らないんです。

いいと思うものや提案力がある人ほど強烈にうまくなる

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いつまでも初心を忘れないよう、店内の一角を飾るのはPEEK-A-BOOの1号店で使われていたネームプレート。30年経った今もなお、その輝きを放っています。

僕は各地でスキルアップセミナーの講師などを務めることがあります。そこで、よく「聞き上手になりなさい」っていう講師もいるんだけど、僕は自分がいいと思ったものを提案することの方が大切だと思っていますね。

なぜなら、例えば「自分は丸顔だからこの髪型は似合わない」と思っている人がいるとします。すると彼女はその固定概念から抜け出さない限り、自分の予想を超えたかわいさを知ることができないわけです。つまり、どれだけキレイになるのか、スタイリストがアイデアを出さないと、彼女は前に進めないんです。もちろん提案したことがダメになってもいいんですよ、選ぶのはお客さまだから。でも、言うことを聞いてしまう人より、提案できる人の方が、結果的に強烈にうまくなると思う。

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チェアにひとつずつセットされているドライヤーはNobby-1902。PEEK-A-BOO全店を合わせると、その稼働台数はなんと100台以上!

僕自身は、いい髪型ってシンプルなものだと思っています。失敗しないためのポイントがあるとすればバランス。前が下がれば、後ろが上がる。上に持ち上がれば、下も上がる。前後左右のバランスがとれていれば、形はきれいに見えます。その上で空気感を加えたり、カットのラインにひと工夫入れたりすれば質感が変わります。だから「今回は形を変えないで、ツヤを出す感じにしよう」って提案もありなんです。それがOKなら、ツヤを感じさせるカットやカラーリングなど、実現するための具体的な方法を選択していけばいい。そこに至るまでのちょっとした提案力、それがスタイリストには必要だと思います。

アイデアは手を動かしている中で生まれる

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愛用のシザーは創業30周年記念に特注したもの。
持ち手にスカルモチーフやカラーストーンをあしらい、アイアンの刃には記念の刻印が刻まれたお気に入りの逸品です。

とはいえ、スタイリストになるまでに時間がかかる人もいるでしょう。PEEK-A-BOOの場合は、ジュニアがA-Eまでランク分けされていて、試験に合格するとランクが上がる仕組みになっています。でも、すんなり上がったところで、これが仕事の能力と一致するわけじゃないんですよ。つまり、ひとつのスタイルができるようになって、それで「私はできた」と思っても、それが次に繋がるかというとそうでもないということ。ランクはあくまでも試験のときの判断で、どんぐりの背比べの中「ちょっといいよね」というだけに過ぎません。じゃあ何が大切かというと、続けることです。試験に落ち続けて泣く子もいるけれど、最初転んでも続けていく人は絶対に伸びる。どんな仕事でもそうだと思いますが、この仕事においてもやり続けていくことが大切だと思います。

今の時代、女性はもちろん、男性も美しさを求めています。しかし美の価値観は常に変わっていますから、追い続けても答えは見えません。でも、それがこの仕事の面白いところ。だからこそ、ずっとやり続けているのかもしれませんね。

Profile 高野 康信(たかの やすのぶ)

1970年東京都生まれ。90年PEEK-A-BOO入社、以来同サロンで活躍。現在はPEEK-A-BOO青山店のディレクター兼店長を務める。サロンワークを中心に、スタッフの指導、国内・海外における講習会やセミナーの講師、ヘアショーでのスタイリング、美容専門誌の撮影など、活動範囲は幅広い。

TATSUさん 写真

PEEK-A-BOO青山店 イメージ写真

Information PEEK-A-BOO青山店

高度な技術と、常に新しいスタイルに挑戦するクリエイティブ精神を大切に、お客さまが必ず満足するサービスを提供するのがPEEK-A-BOOのポリシー。写真は2009年1月にオープンした青山店。サロンには珍しい大型のブックシェルフには、写真集やデザイン関連の書籍、海外の雑誌など、イマジネーションを刺激してくれるアイテムが並びます。

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